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見えにくい車椅子のいいところ

痴呆症や心身障害などの療養的管理の必要性には医師等の医療系の専門職が有用であるし、保健・看護は保健婦・看護婦が、そして生活介護は社会福祉士・介護福祉士・ホームヘルパー等の介護専門職が有用である。

問題は各専門職がそれぞれの守備範囲で専門性を発揮し、いかに協働して調和的に計画作成ができるかが課題である。 介護支援専門員には、要介護者の立場にたって計画を作成する努力義務が課されるが、さらに介護支援専門職の倫理綱領を制定し、高度な倫理性の実現が必要である。
介護計画の作成は、要介護被保険者の自由意思に委ねられており、作成の依頼と作成された計画への承諾で、介護サービスの内容等について自己決定権が保障される。 この自己決定権の実質的実現には、解決すべき問題がある。
被保険者・家族は福祉制度の知識に乏しく、正しく判断するには必要な情報が不可欠である。 すなわちインフォームド・チヨイスが保障されなければ、要介護被保険者の自由意思の尊重は形骸化する。
したがって、市町村および介護支援事業者・介護サービス事業者には、介護サービスの利用に必要な情報提供義務を課さなければならない。 もう一つの問題は、要介護被保険者が痴呆症や知的障害などにより十分な判断力を備えていない場合に、被保険者の自己決定能力を補完する「権利擁護者」の必要性である。
身上監護を含むいわゆる成年後見人制度創設の検討が必要である。 法務省の成年後見法案の検討方向は、財産管理に重点があると伝えられるが、高齢社会においては身上監護の成年後見も焦眉の課題である。
要介護者の選択利用を制度の中心に据える介護保険が、被保険者のエンパワーメントを未整備のまま実施されると、要介護者のサービス選択権は画餅に帰すおそれがある(ケアマネジメントにおける情報アクセス、アドボカシーの重要性について、K「『ケアマネジメント』の法的課題」週刊社会保障183O号(1955年)49頁)。 介護の実施は、要介護者が要介護認定による要介護状態区分に応じた介護保険給付額の範囲内で自ら選択して、あるいは指定介護支援業者の作成した介護計画に準拠して、指定介護サービス事業者から、在宅ないし施設介護サービスを受ける。
「指定」は医療保険等と同様に、保険者と業者との公法上の準委任契約と解される。 指定介護サービス事業者は、介護サービス提供によって、被保険者の一部負担相当額を除く費用について保険者に対して請求権を取得する。
指定サービス事業者は、要介護被保険者の立場に立って介護サービスを提供する努力義務を負う(73条一項・87条一項・96条一項・109条2項)。 要介護者の要介護状態は、時の経過に伴い変化することがある。
心身の障害が変動し認定された要介護状態区分に変化が生じると、要介護認定を見直し、新たな要介護状態に適した介護サービスを給付しなければならない。 法案は、要介護認定の効力を一定の期間(厚生省令で定める有効期間)内に限定している。
初回の要介護認定には、暫定的な面があるので一カ月ほど後に見直しを行い、要介護者の状態が安定すれば3カ月程度ごとに見直し、要介護状態に重大な変化があった場合には、速やかに見直すことになる(厚生省資料「要介護認定基準とケアプランの作成」1996年3月6日老健審査提出資料参照)。 認定の有効期間満了後も要介護状態の継続が見込まれるときは、市町村(保険者)は要介護更新認定の申請をする(28条)。
更新認定は、要介護認定の有効期間満了日の翌日に遡って効力を生じる。 要介護被保険者は要介護状態が変わると、市町村に要介護状態区分変更の申請ができる。

市町村は要介護者が、当該要介護状態区分以外の区分に該当するに至ったと認めるときは、職権で要介護状態区分の認定変更を行う。 さらに、要介護性を喪失したとき、および正当な理由なく要介護者が調査を拒否したり、医師の診断の受診命令に従わないとき、市町村は要介護認定を取り消すことができる(11一条)。
要介護認定の更新・取消および要介護状態区分変更の認定は、介護認定審査会の審査判定手続を経なければならない。 市町村は認定審査会の意見に基づき、被保険者の受けることができる介護サービスの種類を特定することができる。
しかし、要介護者は指定された介護サービスの種類の変更の申請をすることができるさ17条)。 そして、要介護被保険者の要介護状態区分が変更されると、介護計画の見直しが必要となる。
介護保険のサービス利用方式は契約であり、契約法理からい一般に契約相手を自由に選択できる。 指定介護サービス事業者は契約締結を拒否し、自由にサービス利用者を選択できる。
しかしこれでは要介護認定を受けても、要介護者との介護サービス利用は必ずしも保障されない。 特に介護サービス供給量が不足する地域では、供給者側が利用者を選ぶ、いわゆる逆選択は厳しい事態を招く(供給者側が要介護者を選ぶ逆選択現象の危倶を表明する論者は多い。
例えば、木下秀雄「介護保険法と介護保障の権利||介護保険法案の検討||」週刊社会保障1932号(1997年)24頁など)。 そもそも「措置から契約へ」の利用方式の転換は、要介護者のサービス選択の自由の保障に重点があり、介護サービスの社会公共的性格の強さから、医療機関の診療拒否の禁止と同様に、正当な事由がないかぎり指定介護サービス事業者は介護の申込拒否の禁止を法定すべきである。
さらに正当な事由のない契約締結拒否は、指定の取消事由とする必要がある。 このように指定事業者に片面的に契約締結義務を課しても、契約方式が無意味にならないのは医療保険と同様である。

介護計画の作成によって、一応介護サービスの質的側面は充足される。 問題は被保険者が自ら介護計画を作成して介護サービスを利用する場合である。
供給者と契約を締結して利用する場合には、市町村は公法上の指定契約の一方当事者として、また保険者の被保険者への責務としても、後見的にサービスの質を担保する責務があると解される。 この趣旨を法律的に明らかにするためには、明文規定をおくべきである(本沢巳代子『公的介護保険」要介護認定の有効期間と更新・変更要介護認定の有効期間は、初回は一カ月ないし3カ月、更新後は3ないし6カ月が予定されている。
ドイツが重度でも2年程度であるのと比較し、職権で見直す必要はないかとの批判がある(本沢巳代子・前掲書63頁l64頁)。 高齢者の要介護状態がそれほど急激に変化するとは一般に考えにくいし、実際に変化した場合には、要介護者の認定変更の申請に委ねれば十分である(29条)。
職権で小刻みに更新認定をするのは、要介護度が軽くなったときの過剰給付を危倶するからであろうが、それでは限りなく措置制度に接近する。 少なくとも一ないし2年程度とし、要介護状態の著しい変化の場合は本人の申請に委ねれば十分である。
同介護計画の変更要介護認定が変更されたとき、一般に介護計画の変更も必要となるから、要介護被保険者が計画の修正ないし新たな作成を依頼できる。 問題は要介護認定の変更がなくても、介護計画の変更(新規作成)が認められるかである。

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